パリの雨 [旅]
台風の影響で、このところ、日本の大部分に雨が降っているのではないか。こちら、福岡も雨で、気分は、「ショパン」になっている。昨日は、ホロヴィッツのショパン、エチュード(ハ短調作品10-12)「革命」を聴いていた。ついでに、それをジャズにした、マル・ウォールドロンの同曲(アルバム"Spring in Prague"より)も聴いてみた。……いいじゃん、いいじゃん。10年ほど前には、かなりその気になって聴いていた曲であるが、今の方がそのよさがわかる。
「グールドの帽子」さんのブログを覗けば、イタリア旅行の報告が続いて、今日は、「ペルージャの雨」である。
コメントを残せば、「山下さんも得意のフランス語で、フランスの街を闊歩してください」というお返事。そっか〜。で、突如、2年前のパリを思い出し、かつ、ネットにはアップしていなかった写真を取り出してみた。
2009年12月24日、妹と、たどり着いたパリは、雨だった……。午後6時もまわっていたか、シャルル・ドゴール空港の外はすでに暗い……。いろいろ聞きまわり、パリ市内に入る空港バスが出る場所を探した。大して大きくはないが、スーツケースもがらがら持ってバスに乗り込んだ。いじわるな運転手が、「ほらほら、荷物は、ここへ載せて」と、荷物載せの棚を示す。「重くて上がらないから、載せてください」というと、知らん顔で行ってしまった。でも、見るに見かねた、近くに座っていた親切なお方が、われわれ二人のスーツケースを棚に上げてくれた。パリは、いじわるな人と、親切な人が、はっきり分かれている……ような気がする。
オペラで降り、雨の石畳を、がらがらスーツケースを引きずって、ホテル、インター・コンチネンタル・パリ(だったかな〜?)に向かう。だいたい、停留所の近くだったので、すぐに見つかるはずであるが、雨のために手間取る。タクシーにすればよかった、今度は、タクシーにしよう……と、思いつつ、冷たい雨の道をあっちゃこっちゃ……。なんと、舗道には、アフリカ系のホームレス(仏語では、SDF(sans domicile fixe……直訳すれば、「固定した住居なし」)が「寝ている」。雨が打ちつける舗道のまん真ん中に、だよ。「倒れている」のではなく、明らかに、「寝ている」。眠っているわけではないようだが、ふてくされたように寝ているのである。日本じゃ、青いビニールテントの邸宅にお住まいになっているホームレスが、ここでは、雨ン中で寝転んでいる……。このあとも、日本と比べたら、はるかに厳しいホームレス事情を見ることになる。なんと、日本はホームレス天国だった!
着いてすぐ、ネットで予約してあった、ホテル内にある、「カフェ・ド・ラペ」(ミシュランに載っている有名レストランであるが、お値段はそれなりに張るが、どってことないお味)で食事をし、夜の街へ。まずキオスクで傘を買う。
「お写真」は、クリスマスイブの雨に煙る、マドレーヌ寺院である。この内部はすばらしかった、ですが、それは、またあとで。それと、雨のパリの街角。マドレーヌ寺院の近く。
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