フロイト入門 [哲学]
フロイトの経歴(が、彼の理論のもとになっているのではないか、と言われているが。つまり、現チェコのフライブルクなる街で、生粋のユダヤ人(父41歳再婚、母21歳)の間に生まれ、父には先妻との間の兄弟がおり、その長兄も二人の子どもがおり、甥はフロイトより一歳上、姪は同い年)、近所に住まい、ほかに兄弟姉妹が6人くらいおり、などなどの煩雑な家族。そして住処を追われ、ウィーンに移住、その時、列車の中から見たランプが、人魂のように思われ、そのノイローゼから脱するのに長い自己分析の期間を費やした)を読みながら、コタツでうたた寝していたら、自分も同じような「症状」にとらわれた。──というのは、ある人にとても会いたくなったのだが、たぶん、その人は死んでいてもう会うことはできない。それがどうしようもなくさびしい。これは事実なのだが、ふだんはそういうことを意識はしない。しかし、べつにその人が夢に現れてどうこう言ったというわけでもない。ただ、夢の中で、私はその人への手紙を書いていた──。あ、そうか、もういないのだった、と、醒めていく「意識」のなかで考えた。この「意識」が、いたたまれないほどさびしいのだ。いけない、いけない、と思い、「気を取り直し」(意識的にこれをすることが重要)、べつの本を読みながら、正式に寝ることにする。
これなら、すぐに、やすらかに寝てしまうだろう(笑)。
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