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「出版革命」? [文学]

「出版革命」?

 

ある男が、「いつかまとまった金を作って、オンデマンドでない詩集を出したい」と言って、ISBNも取得していた。これは取得に4万円ぐらいかかる。本を識別する数字だが、はっきり言って、自費出版には意味がない。書店に置いてもらっても、その場所が問題である。たいていは、奥の隅っこである。あるいは、「自費出版コーナー」(爆)。店のいちばんよい場所は、「売れ筋」著者の場所である。最近は、大手出版社だけともかぎらないが。オンデマンドでない本を夢見る人は、勝手に、本屋のよい場所に自分の本があるのを思い浮かべる。しかし、それは妄想である。

実は、私は、製直.comのオンデマンドは、この男がやっていたので気づいたのである。

 

私は、この方式がかなり気に入っている。校正はできないので、まず1冊注文して、できを見る。何度も「やり直す」のはよくない。ここの場合、そのぶん、「違う商品」になってIDも別のものになるので、それだけ、どれが一番いいものか、わからなくなってしまうのだ。よって、ある程度読めるものなら、一発勝負で、それを「決定版」とするしかない。しかし、在庫を抱えるわけではないので、ロングセラーを狙える。というか、いつでも、「思いたった時」に、売ることができるので、「期間」を気にする必要はない。

 

最近の詩集を研究するに、注目されている詩人は簡素な作りで、ド素人が、どんどんりっぱな装丁の詩集を作る傾向にある。中身は、ぺらんぺらん、である(笑)。そういう商売が横行している。

 

はっきりいって、大作家の文学全集ではないので、「初出一覧」もいらん(どうせ、どこかの同人誌か、数作は、「現代詩手帖」とか、あのあたりである)。

 

表紙などのデザインに関しては、色校正とかいうが、本の色の調子の違いなど、読者はいちいち見ていない。それだけ時間が取られる。あれも、古き慣習、しかも、既存の出版社で行われていたのを、なぞって、それらしく見せて、満足を味わっているにすぎない。スティーヴ・ジョブズも、パソコンを売る際、誰もがやっていて、その実、意味はなかった商習慣を、廃止した。そういう、よく調べてみると意味のない習慣や行程が、出版界といわず、商業界全般には、けっこう多いと思う。

 

自費出版作者は以上のようなことにも留意すべきである。

あ、でも、この製直.comで、自分ひとりで、ちゃんとした本を作る場合は、Word、PaintShop、Pdfなどのソフトには、ある程度通じていないとハナシにならない。もっと簡単な「お手軽コース」も用意されているにはいるが。

 

 


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