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【詩】「ダンシングオールナイト、あるいは、大菩薩峠」 [詩]

「ダンシングオールナイト、あるいは、大菩薩峠」

 

もしかして、町田康原作、宮藤官九郎脚本の『パンク侍斬られて候』は、中里介山『大菩薩峠』を下敷きにしたものかもしれない。というのも、導入部の、巡礼の老爺を試し斬りするあたりはまったくそのまんまなのである。猿が活躍する(笑)ところなども。そのほか、いろいろあるかもしれないが、私も全巻を読んでいるわけではないので、なんとも言えない。それはさておき、

やっとわが家にテレビ受像機なるものが入った頃であったろうか、(当然)白黒のテレビドラマ『大菩薩峠』を観ていたような気がする。すでに子どもの時間は過ぎた夜の10時過ぎ、寂れた御堂の中に隠れる、黒の着流しの武士……それは、眠狂四郎のイメージと重なる、田村正和であったような気がするが、実際は、平幹二郎? 映画では知恵蔵? あるいは、雷蔵? 時間のなかでそれらが入り乱れる──。

甲州街道駅から青梅街道まで、12.5キロ、徒歩で2時間37分。青梅から16里、約64キロ、

〒404-0022山梨県甲州市塩山上萩原、大菩薩峠登山口バス停まで、同じく徒歩で国道411号線沿いに、19時間31分、77.5キロ、

机竜之介は、この大菩薩峠まで

「黒の着流しで、定紋は放れ駒、博多の帯を締めて、朱微塵、海老鞘の刀脇差しをさし、羽織もつけず、脚絆草鞋もつけず」素足に下駄穿きでやってきた。海抜は、

2678m。

まさに、超人。いな、昔の人の体力はそんなものだったかもしれない。時は幕末。

ダンシング・オールナイト。言葉にすれば、

ダンシング・オールナイト。

嘘に染まる。

 

 炭売のをのがつまこそ黒からめ 重五(発句)

  ひとの粧ひを鏡磨寒(かがみとぎさむ) 荷兮(脇)

 花棘(はないばら)馬骨(ばこつ)の霜に咲かへり 杜国(第三)

 

 江戸時代は、村はずれに、「馬捨て場」があったというのは、衝撃である。その馬捨て場の、白い馬の骨の間に、霜がつき、白い野いばらが咲いている。過去の現実の時間=歴史を知らなければ、とうていわかる句ではない。「プレバト」では、どうしようないのである。

 

この店で最後の夜を、どちらからともなく

決めて、ぬくもりを手探りするように、

踊る。

はじめてあった夜のように。

 

古い御堂から現れるのは、辻斬りの、机竜之介とはかぎらない、

ぎいいい……

「あたり前田のクラッカー」沓掛の時次郎こと藤田まこともまた、そこから現れる、

てなてなもんや、てなもんや〜♪


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