【篠田一士訳、ボルヘス「伝奇集」】
ボルヘス「Ficciones」には、さまざまな訳者がいるが、とりわけ、篠田一士の訳(「伝奇集」と訳している)が、いちばんボルヘスの怪しい世界を表現していると思って、愛読しているが、自分でスペイン語から訳していると、篠田氏のテクスト中に、もしかして英語から訳したのではないか? という箇所を見つけて、「世界の文学」(集英社版)に携わっていて、篠田氏もよく知っている友人にいうと、「篠田夫人は英文学者だし、それはありうる」ということだった。
彼から聞いた余談であるが、篠田邸に編集者が集まった時など、ワインが山ほど出てきて、酒の弱い人など、酔いつぶれてしまうのだが、そのあと、高級なワインが出てくるということだった(笑)。
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