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【詩】「宣長の余白」 [詩]

「宣長の余白」

 

紫文要領は余白こそうつくし

式部という亡霊のあれこれ

ためつすがめつ

脱稿してうすきいろの

紙に染むは時をへだてた

墨のにおい

ひとつに源氏物語の小琴

つま弾いてたそがれる

幹空洞

その余白によって

はげしく読まれていくものがある

激しく恋しすぎて

失神しました

と、

ラファイエット夫人でもない人妻が、

上品なパースを握りしめたまま

汗拭く

ここは、

ノートルダム大聖堂。






寺院190419.jpg




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