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【詩】「あら野、あるいは、Cry me a river」 [詩]

「あら野、あるいは、Cry me a river」

 

雲雀たつあら野におふる姫ゆりのなににつくともなき心かな

 

サッと飛びたった雲雀は、

イタリアの茂みに棲むウンガレッティ雲雀か、それとも、アフリカの森に憩う、ウンガレッティ親友雲雀か、こちら元禄ニッポンの、

西行雲雀です。

こきん、しんこきん、いたずらに、華麗なイメージばかり先行した、

先行集の反省から、本集「あら野」は、身にうる真のことばを中心に編みます、と、編者荷兮の意を忖度して、桃青はせをは書いております、ちょっぴり紀貫之を気取って、

 

これはこれはとばかり花の吉野山 貞室

 

巻頭にすえ、俳諧の古今集&古典の新解釈新古今集

 

まさに、「すんば!」(すばらしい)の大撰集なり。

ときに、姫ゆりよ、きみはぼくのために、夜通し泣いてくれたことがあるかね? そう、川のように。外国では、男が歌えば、男の歌さ

女が歌えば女の歌さ。ダイアナ・クラールが歌えば、そう、強い女の自己主張の歌に、エラ・フィッツジェラルドが歌えば、ちょっぷり悲しい歴史を含み、スーザン・ボイルが歌えば、捨てられた女のまんまになり、シナトラが歌えば、ただのヒット曲に、マイケル・ブーブレが歌えば、中条きよし風に、

なるのさ。

 

ところで、あちらのあら野には、ヒエロニムスが、妖しい美女どもの誘惑と戦っている。こちらのあら野は、

静寂だけがあり、はせをけふも、

 

月花もなくて酒のむひとり哉



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