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【詩】「The Waste Land」 [詩]

「The waste Land」

 

そこでは、問うことだけが、漁夫王の病を癒すとされた。それで私は問うたものだ。

人間ていったい何度で焼かれますの? だいたい1600度くらいです。それでも一、二時間かかりますの? そう水分がほとんどだからね。脱水症で死んでもまだ体の中は、ほとんど水分なのである。漁夫王はそれを憂えている。そして上半身を起こして言った。

「川を解放せよ!」

おお、スウィート・テムズ。その昔は、鬱蒼とした木々に覆われ、アマゾンと変わらんかったんよ。

waste land って、ただの荒れ果てた土地じゃない。田や畑として使用しないで、そのままに太古を受けつぎ、妖精たちのあるがままにしておく土地。わが熊沢蕃山も、そのような土地を残しておくことを推奨した。そこでは、祀りごとは秘儀化され地下深く隠された。いつか、このような問いを献上しにやってくるもののために。

犬って、いったい何度で焼かれますの? 1000度以下です。900度くらい? まあノノそう言ったところでしょうか。小さいようでも、水分がたっぷりありますからね、一時間以上はかかります。乾いた骨になるまでは。

T.S.Eliot presents...と、ナレーターは言う。チェンバロのようなメロディーとともに。そこで「彼」が読むのは、時間の遡及。まだ騎士もいない時代、人は、物と、どのような関係を築いたか。

それはまだ、武器でもなく、器でもない、

鉄でもなく、石でもない、いわば、

無機物

永遠に有機を夢見る、

そこでは、

王と祭司は同一人物であり、今の王は前の王を殺してなったのであり、やがて次なる王に殺される──。

それが起こったのは、Waste land(荒廃国)、鏡のように美しい湖がある場所、そしてgolden bough(金色に輝く大枝)ノノ

古代の森では、ときどき火が目覚めた

私はこれを舟を漕ぎながら書いているが、その

うつつと夢のあわいに、Waste land(荒れ地?)はあって、

火が何かを語ろうとしている。

 

*****

 

(これをもって、詩集を編むことにしよう。)




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