失われた映像を求めて [なんとなくエッセイ]
まったく思い出せないのに毎日思い出す映画がある。
食事の後片付けが終わった食卓をきれいにしようと、消毒もかねて、リビング・クリーナーという、食卓でも使えるというクリーナーのスプレーを、シュッシュッと食卓全面に振りかけてから、布巾で拭くという習慣がある。
そのクリーナーを、食卓全面に振りかけるとき、毎回、20年以上前(?)に観た、『マニトウ』という映画の一シーンを思い出す。
エクソシストもどきの悪魔払いの映画だが、たしかインディアンの悪霊払いのワザが、地面に、シュッシュッと聖水(?)かなにかを振りかける。たき火のようなサークルになった場所を丸くたどり、両手に持った2本に木ぎれをたたき合わせる。そのあと、その聖水を振りかけるのだが、まさに、この動作が、そっくりだよな〜と思いながら、毎回やるのである。
誰が出ていたのか、どういうストーリーだったのか、まったく思い出せない。いま、Amazonで調べてみたら、トニー・カーチスと、スーザン・ストラスバーグが出ていて、けっこう豪華キャストだった。
そうか。インディアンの霊に取り憑かれていたのか……。
記憶というのは妙なものである。
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けふの「お写真」は、「高校生とわん太」
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