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イスラーム [哲学]

「私たちはイスラム教のことをほとんど知らない」というコメントをどこかで目にしましたが、それは、「自分は」ということでしょう(笑)。井筒俊彦の著作に親しんだものなら、イスラム教、あるいは、イスラームについて、多少なりとも知識はあると思います。

それで重要なのは、イスラム教の原典である「コーラン」は、いかにようにも解釈可能だということです。その解釈の違いが、さまざまな「宗派」を生み、その宗派がまた枝分かれし、それにさまざまな民族や個人、地域の事情などがからんでくるのですから、とても、「イラン大使館にあった最高指導者ハメネイ師のメッセージ」を読んでわかるくらいのものではないのです(イランはシーア派の国で、「イスラム国」はスンニ派。シーア派は、イラン以外の国では、貧しく虐げられている層が多い。ちなみに、イランへ行って、シーア派の寺院には一般旅行者でも「宿泊可」のようです(笑))。

どんな宗教でもそうですが、一枚岩でもなく、一筋縄でもいかないのです。それに政治などが絡めばなおさらです。

ついでに言えば、イランは、イラン映画を見ればわかるとおり、生活様式は欧米化された、洗練された国で、犯罪者の公開処刑が日常的に行われているサウジアラビア(さすがに、ネットでの公開はしていない(笑)。)や、「イスラム国」に占領されているシリア、イラクといっしょくたにしてしまうのは、見当違いも甚だしい。


イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

  • 作者: 井筒 俊彦
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/06/17
  • メディア: 文庫





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