SSブログ

【詩】「ネット時代のコーラン、あるいは、固有名詞の抹殺?」 [詩]

「ネット時代のコーラン、あるいは、固有名詞の抹殺?」

 

AIにいくつかの名詞と動詞をインプットし、テキトーに「詩」を作らせていく、

そこには、とりあえず、「私」と「好き」と「死」が存在する。「私」は「あなた」を引き寄せ、「好き」は「愛」を生み、「死」は「墓場」に化ける、さらに、

「好き」は「妄想し」、「愛」は「宇宙」を生み、「死」は、「感情」に触れる、だが、

固有名詞は絶対に存在しないから、時間も、記憶も、歴史も現前しない。そこにあるのは、人間ではない。

 

そんなことははじめからわかっている、

しかし、言葉は存在する。ロゴスとしての言葉、知らないふり、気づかないふりをしているけど、そこに、性別はなくて、性もなくて、きみとかぼくとか、愛とか言ってるけど、ただ、ロゴスの海があるだけ。観念さえなくて。

 

それでも人は、ネット時代の人は、そこに「詩」を求めたくて、彼(彼女)の詩集を買うのだ。お金を払って。

版元は、リトルモアから小学館に移っても、装丁や、イラストや、縦組、横組の混在(これだけをパクッた詩集も見かけたが(爆))のテキストの組み方も従来と同じで、それが彼女(彼)の個性とも言えた。

こうして著者は、いまは、マホメットのように、天からの啓示のような言葉を吐き出していくだけなのだ。

いま、それが、まぎれもない「現代詩」の最先端なのだ。

私は、ここに、固有名詞を入れてしまっている。版元の名前を一般化することはできない。

つまり、それは、怪しいコーランなのだった。

 

ときに、言葉としては、固有名詞が最も古いようにも感じる。それを排除することは、古さを排除すること、言葉の起源を排除すること、そこには、「書き手」の隠した「生」がある。

 

 

そして、「新婚さんいらっしゃい」という詩のタイトルが、固有名詞なのに気づく、




tahi180928.jpg





nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。