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【詩】「モランディ」 [詩]

「モランディ」

 

マストロヤンニは作家志望だったが、結局、パパラッチから抜け出せず、豪邸にてどんちゃん騒ぎのパーティーに参加。ふと、壁の絵を見てつぶやく、

「モランディは完璧だ」

それから幾とせ、ボローニャを目指した。もう美術館はなくなっていて、ニューヨークのMOMAを真似た現代美術館に移されていた。そうだ、MAMBOとか言った。「モランディ美術館はどこですか?」と、まだ営業してない店から出てきた少年のような青年のような若い男に聞くと、「マンボ! マンボ!」と答えた。

MAMBOの開館は3日後。その間にフィレンツェに行かねばならない。行って戻ってくると、ちょうどその日がオープンの日で、無料。モランディのすべてを見て、現代美術を見て、それから、満たされた気分で、マクドナルドに入った。「コーヒー」というと、アフリカ系のおばさんは、あんたバカか、というような顔をして、「コーヒーなら、となりのスタンドで買っとくれ」と言った。少なくとも、ボローニャのマクドナルドにコーヒーはない。

 

肌色、うす黄色、うす紫。モランディで大切なのは、構図ではなく、色。川のように、いつも流れている。

 


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