『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』──新「努力論」 [Book]
『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』(山口真由著、2014年1月、扶桑社刊)
『努力論』の幸田露伴のような文学性は皆無だが、同じことを言っている本である。著者は、とりあえず、努力によって、結果を出した人であり、だから、どのようにそれを獲得したか、一般読者が知りたがろうと、本になったのであろう。
確かに見ようによっては「あたりまえ」と取る読者もあろう。「反復などあたりまえだ」。しかし、「よく読めば」、「反復が効果がある」という点よりも、その「反復」をいかに達成するかの工夫が書かれている。数ある類書のなかでも、本書は、2014年の「勉強状況」に対応した本であり、余分な叙述もほとんどない。
自ら「東大主席卒業」「学生で司法試験合格」「財務省合格」を繰り返すなど、反感を招きそうであるが、自分の感情にとらわれずに、本書から「方法論」のみを学ぶなら、大変有意義な(How to)本だと思う。
本書を酷評されているレビュアーがあるが、本書など、店頭でぱらぱら見れば、買う価値があるかどうかはすぐわかる。価値があると思う人は、本書を購入し、家でじっくり、その「方法」を検討することになろう。価値がなければ、買わないはずで、そこまで「手間をかけなければ」、本書がひどい本であるのか、判断できないのであろうか? 酷評は、その「売られ方」、まあ、「美女の写真」「東大主席」「弁護士」などを「売り物」にする商法に反感を覚えたのであろう。しかし、この写真、「メークのしかた」が、「美人日本画家」の松井冬子氏を彷彿とさせるので、まあ、素も美人なんでしょうが、より美しく見えるメークをしてもらって写した写真のようにも思う。もし、これが、純文作家の笙野頼子氏のような(失礼(笑)!)風貌だったら、「あなた、買いますか?」「その方法論とやらを、信じますか?」
コメント 0