【詩】「蹴り殺されたフラミンゴのために」 [詩]
「蹴り殺されたフラミンゴのために」
イギリスの動物園で、フラミンゴが石を投げられた後、フェンスを越えた、5歳から8歳の三人の子どもに蹴り殺された。
ピンクの羽根より赤い血。
それで、「彼ら」は、おもしろかったのか、、、、
これらのガキはきっと、のちに、「もっとすごいこと」をしでかすかもしれない。
人はなんのために生きるのか?
フラミンゴはなんのために生きるのか?
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フラミンゴ、フラミンゴ、きみは淡いピンクの羽根が自慢だった。
だが今、その羽毛の大半は、苺ジュースみたいな赤に染まっている。
そしてきみは眼を閉じている。
その眼は永遠に開かない。
その時もきみは一本脚で立っていたのか?
フェンスがあったのに、そのフェンスはきみを守ってくれず、
そのフェンスを越えた、三人のガキに、蹴り殺された。
投石ではまだ足りず、わざわざ蹴り殺しにきた悪魔たち。
どんな復讐が、この悪魔たちにふさわしいのか?
「教育」など持ち出してほしくない。
たとえ5歳、8歳でも、それなりの地獄を見させたい。
フラミンゴ、フラミンゴ、動物園に入れられたのが、
マチガイ。
はじめから、命はあって、ないようなものだった、
かもしれない。
きみの美しい羽根のピンクと、血の色を永遠に
眼に焼き付けよう。
せめてもの鎮魂のために。
命が、生ゴミのように扱われる時代。
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