【詩】「チャイナ・ガール」 [詩]
「チャイナ・ガール」
チャイナ・ガール、おバカさん、ベビー・ドールのネグリジェのようなふわふわドレスでご出勤。仕事は、日本人の旅行客につきそう添乗員。上司か先輩かに叱られて、べそをかいていた。コーヒーはすきじゃないというので、何がすき? と聞くと、オレンジジュースと答えた。おそらく、ゴダールの『La Chinoise(中国女)』も知らない。おそらく、
江碧鳥逾白
山靑花欲然
今春看又過
何日是歸年
ちゃんぴーにゃおいーぱい
しゃんちんほあいーじゃん
ちんとぅんかんよーこお
ふーりーしーくいにぇん
も、しらない。
目の前の河が、碧色であるということも。
その河に浮かんだ舟のなかで死んだ詩人のことも。
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