【詩】「鴨」 [詩]
「鴨」
鴨は草のなかにじっとして、
鴉のように嫌われ者を演じることもなく、
鷺のように目立とうとすることもなく、
ただここでは、誰も鴨など食べようとしないことに安堵しているようだった。亀のように、
鯉に食らいつくこともなく、水に浮かぶことにも飽きて、
平穏な時間を味わっているようだった。定めがたい空の色
その豊かさに満足して、愛を失った者も得た者も
そのそばを通りすぎてゆくのだが、その魂は
草の一本より小さく、けれど存在して、
「鴨」
鴨は草のなかにじっとして、
鴉のように嫌われ者を演じることもなく、
鷺のように目立とうとすることもなく、
ただここでは、誰も鴨など食べようとしないことに安堵しているようだった。亀のように、
鯉に食らいつくこともなく、水に浮かぶことにも飽きて、
平穏な時間を味わっているようだった。定めがたい空の色
その豊かさに満足して、愛を失った者も得た者も
そのそばを通りすぎてゆくのだが、その魂は
草の一本より小さく、けれど存在して、
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