西野亮廣著『革命のファンファーレ』(2017年10月、幻冬舎刊)──本書の著者を知らないが……(★★★★★) [Book]
私はテレビを見てないので、本書の著者を知らないが、書かれていることがすばらしいので、つい書店で買った。字数の少ない(笑)本であるが、おそらく、今後、この著者のいう通りになっていくだろうし、著者の勧める処し方が必要になってくると思われる。とくに、自分で仕事は創り出さねばならない。それは、建築家の安藤忠雄氏などの、一流の仕事人がすでに言ってることではあるが。著者のいう、「情報革命」への対応は、老いも若きも、サバイバルのためには必須だろう。
10月発売で、すでに400人以上のレビュアーがいるのは、私の記憶では、村上春樹の小説より多いので、本書はすでに、10万部の売れ行きを超えていると思われる。
否定的意見も散見されるが、これは、本書を読めば、著者の望むところなのである。賛否両論こそ、売れる理由なのである(笑)。ほんとうに否定したいなら、無視をオススメします(笑)。
【詩】「春待つアリス」 [詩]
「春待つアリス」
依然コタツで居眠りしている。
世界は無音の祝祭中だが、
ボクはこうして背をまるめて
眠りながらミステリーを書いている。
長編小説は、レース編みのように、
ひとめひとめ、辛抱強く
続けていかなければならないんだ。
殺人はあっても、それはクロッカスの球根のようなもので、
ひとの感情は動かない
謎を星雲のように渦巻かせ
へのへのもへじの双六の夢
かつて、鰐だったもの
かつて、560円だったもの
らが、耳を澄まして
あるちゅーるのランボーが
ぶっきらぼうに言葉をステアして、
ミキシンググラスのなかで地獄とやらが
あまいカクテルと化していくのを
聴いている。
いったいなんだっていうんだ? きみの地獄って。
依然夜だ
朝なんて来ない。春が永遠に来ないように。