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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』──ディズニーこそ映画界のダークサイドなり(★★) [映画レビュー]

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ 』(ライアン・ジョンソン監督、2017年、原題『STAR WARS: THE LAST JEDI』)


 


  NHK「紅白」同様、とにかく見ないと、年が明けないような気がして、見てしまうのであるが、「リアル世代」で、すべてエピソードを見ていながら、というか、そうであるから、もう飽きた。だんだん、宇宙が狭くなって、気がついてみれば、「星の戦争」ではなく、「内輪争い」になっていて、「近親憎悪」と言い替えてもいいが(笑)。


 


 カイロ・レンの母は、レイア姫だったのでは? ダークサイドに墜ちた、ベン・ソロ(カイロ・レン)は、父親のハン・ソロを殺して、宇宙の大司令官を目指す。対する、「ジェダイ」の後継者の、レイ。ただの孤児。時代がすでにして、「スター・ウォーズ」のガジェットを超えてしまい、押し寄せる陳腐化が否めない。「われわれは言葉で説明しようとするが、思考は空間の中で行われる」という、ベルクソンのデビュー作の「序文」が自然と浮かんできてしまった。


 


 なにが変わったといって、ディズニー映画になってしまってから、かわいい小鳥さんなどのキャラが出てきて、それはそれで、おもしろいのだが、完全にべつの映画になっちまったね。ディズニーこそ、映画界のダークサイドかもしれない。あ、さういへば、『ハン・ソロ』なる、スピンオフ映画ができるようで、そっちの方が面白そうだった。ハリソン・フォードがかなりかわいかった。



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日曜日の映画鑑賞は…… [なんとなくエッセイ]

日曜日の映画は、『スターウォーズ、ジェダイのなんとか』の一択(って、こればっか(笑))。もうオハナシが見えなくなっているが、気にしない(笑)。


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『新世紀、パリ・オペラ座』──オペラ座宣伝ドキュメンタリー(★★) [映画レビュー]

 『新世紀、パリ・オペラ座 』(ジャン=ステファヌ・ブロン監督、

 2017年、原題『L'OPERA/THE PARIS OPERA』)

 

 原題は、『L'opera』。「オペラ座」とは、フランス文化省管轄の、バレエ、オペラ団体で、新旧の劇場「オペラ座」も含まれる。フランスは、文化立国で、どこかの国と違って、文化にも予算をそれなりに取っている。その記念すべきパーティーには、当然大統領も出席する(それも描かれている)。

 

 すでにして関心をなくしていたので、このドキュメンタリーが扱っている事件、バレエ芸術監督のミルポワ(ナタリー・ポートマンのダンナ)が退任し、長年エトワールだった、オレリー・デュポンが就任したこと、超大作『モーゼとアロン』上演直前の主要キャストの降板、などが起こったことは知らなかった。しかし、本編でそれらの事件は扱っていながら、「原因」など、都合の悪いところには当然踏み込んでいない。

 これは、監督からして、「内輪が撮ったドキュメンタリー」だからであり、まあ、宣伝ドキュメンタリーといってもいいだろう。

 

 私は、8年ほど前のクリスマス、バスティーユの新オペラ座で、クリスマス定番のバレエ、『くるみ割り人形』を観たが、高い料金(「総裁」が、これを会議で検討しているシーンもある。「もっと庶民が観られる」値段に、と発言しているが、とうてい、庶民が観られる値段ではない)にもかかわらず、寝落ちしていた(爆)。観客のマナーはとても悪く、カーテンコールが始まるや否や、カメラ撮影ばちばちである。それは、オペラ座が「育てよう」としている、子どもたち(わざとか、アフリカ系の子どもばかり映されていた)のヴァイオリン教室の発表コンサートでも、演奏中も、親たちが、スマホのカメラで撮影していたところでもわかる。

 

 はいはいはい、「オペラ座」は、「世界の芸術(バレエとオペラ)」を支えていますよ。超大作オペラ『モーゼとアロン』って、なんで「超大作」なのかっていうと、一年かけて稽古し、少なくとも日本人は見たこともないような生きた「巨牛」を舞台に出しているからである。その巨牛を、徐々に音と光に慣れさせるなど、世話も「ていねいに」描かれているが、だいたい、生きた牛にこだわってしまうところがいかにも、おフランスであり、斬新さが、べつの方向へブレて、というか、変わらないので世間との解離が進んでいる、のが、フランス芸術全般の問題点でもある。国家がパトロンについていると、なかなか面倒な、コンピューターでいうと、巨大IBMである。今必要なのは、かつてのジョブズがおこしたAppleであるが、さあ、どうでしょう?

 

 この巨牛は眼をひいた。ほかには、ロシアの田舎町出身の青年を、その群を抜く才能に眼をつけて抜擢するところである。彼は、相撲のモンゴル人が徐々に日本語を覚えていくように、フランス語を身につけていく。フランスの文化とは、外国人に支えられていることを、ある面では頭の固いお役人たちもよく知っているからである。

 

 ……と、まあ、それ以外は、たとえ、小さな裏方さんや(最後に)掃除する人々を映していても、やはり、「オペラ座」の内輪ドキュメンタリーとしかいいようがない。なぜなら、監督の視点を、あらかじめ欠如させているからである。

 そうではあるが、「牛の労働基準法」とロシア田舎青年「ミーシャ」のために、星をひとつ加えて二つとする。





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『オリエント急行殺人事件 』──ケネス・ブラナーの才気だけを見せつけた(★★★) [映画レビュー]

 

『オリエント急行殺人事件 』(ケネス・ブラナー監督、2017年、MURDER ON THE ORIENT EXPRESS)

 

 原作は2回読み、実はこれをパロッた小説も書いた(爆)。ケネス版は、冒頭からして、原作とはまったく違う。原作は、シリアのアレッポ(イスラム国に占領され、今は解放されつつある地域)の「オリエント急行に連絡している列車」に乗り込むシーンから始まる。その地で世話になった軍人に送られ、雪のアレッポから列車に乗る。私は「探偵」を女に、見送りの軍人を、アーミー・ハマー(をイメージした人物)にしたが(爆)。

 

 さて、列車はイスタンブールで初めて、「オリエント急行に連絡」し、ここで「さまざまな事情を持つ」登場人物が乗り込んでくる。ポワロはイスタンブールで休暇を過ごすつもりで、ホテルを取ってあったが、そこへイギリスから電報が来て、急遽帰国となり、オリエント急行に乗り込むのである。ケネス版は、なぜか、(原作には存在しない)プロローグに、けっこう時間を費やしている。ポワロの実力と背景を説明したかったのか。

 

 さらに、原作のイメージと、わざとかけ離れている俳優を、登場人物に配しているとしか思えない配役である。まず、ポワロ自身が、やや太り気味のおっとりした老人のイメージが、すらりとした壮年のケネス・ブラナーが、老けを装い、大げさで気持ち悪いヒゲをつけて登場、これにまず違和を感じる。そして、ホテルで出会う、旧友でオリエント急行の会社の社長のような人物。旧友なので、ポワロと同じ老人でなければならないが、これが、すらりとしたイケメンで、面食らう。乗客の横柄な金持ちのアメリカ人、これを、ジョニー・デップが演じていて、それなりに魅力的であるが、原作にそったイメージなら、太ってヒゲを生やした、彼の助手を演じた男の方が近い。むしろ、曰くありげな助手の方が、デップのイメージなのである。

 

 それやこれやで、作者のクリスティは、アメリカで実際に起こった事件をはめ込んで、斬新なミステリーを創り上げているが、そういう文学的価値はまったく無視されている。監督でもあるケネス・ブラナーは、「どうせみんな読んでいるだろう」と思ったのか、物語をものすごいスピードで語る。すごしずつ謎を解明していくミステリーの醍醐味は皆無で、「すばらしい」カメラワークとスタイリッシュな面が強調されている。これをどう評価したらいいのか? 確かに、ケネス・ブラナーは才能がある──。それだけを見せつけた作品である。


 


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私の「同人誌時代」 [なんとなくエッセイ]

「私の『同人誌時代』」

 

なにか私が突然詩に目覚め詩をネットで発表して詩集を作ったみたいに思って、自分は、「常々(同人誌に)発表してる」(から、正統派の詩人だみたいに思っているように受け取れる)とおっさるFB友人、蝦夷苺さん(詩誌『コールサック』同人らしい。同誌発表名は、なにか知らず(笑))への返信。

*****

私も、20代前半からおよそ30年間は、同人誌活動してました。そのなかの作品が、『すばる』の編集者の眼に留まったんです。その同人誌は、100号以上続いて、自然にネットに移行。書いた短編は、60作以上。

『現代詩手帖』投稿は、19歳ぐらいから23歳ぐらいまで。評価してくれた選者に、石原吉郎、吉原幸子、清水哲男、長谷川龍生、鈴木志郎康など。すでにお亡くなりになった方々もいますが、私はこれらの方々に対しては、「いちげんさん」じゃないんです。

同誌新人特集の同期に、松浦寿輝、伊藤比呂美、ねじめ正一、朝吹亮二など。

 

この欄で見初められて、松下育男氏の加わる同人誌『グッドバイ』に誘われ同人として活動していたが、氏の夫人(千里さんで、私の友人でもあった)が自死されてから、松下氏とはほとんど交渉がないにもかかわらず、私を避けるようになり、おまけに、過去の同人メンバーからも「消去」している。ゆえに、私は、千里さんの「恨み」を晴らしてもいる(笑)。

**

本多寿だったかねー、数十年前、「盗作問題」があり、家人が追求してから、送って来なくなったんです(爆)。なくなったと思ったら、まだ存在してたんですね、って感じ。

 

以上、ごくざっくりの私の「同人誌活動期」です。

 

これだけの活動があって、「今」の復活があるんです。

 

「作品常々発表してる」って、その同人誌と100号いっしょにやってから言ってくださいね。



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本日の映画鑑賞予定は…… [日常]

本日の映画は、『オリエント急行殺人事件』(二回読んで結末知ってる(笑))の一択。



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八幡宮 [なんとなくエッセイ]

日本全国に44000箇所あると言われる八幡宮の「神」は、天皇であって、ホトケも入っちゃってる、キリスト教の神とはまったく違う神である。女性の祭司は、代々皇女がなっている、伊勢神宮や加茂神社など、とくに珍しいことではない。西洋の神とは、まったく違う。

 

 

 




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2009年12月27日、オルセー美術館(パリ)で見たホンモノのゴッホ [なんとなくエッセイ]

オルセー美術館(パリ)で見た、ホンモノのゴッホは、明るく力強かった。とくに青は、ゴッホ・ブルーと言える、独特な青で、無限のバリエーションを持っているかに見える。

 

オルセー美術館は写真撮影OKの粋な美術館。最高の額縁と場所を、ゴッホさまにご用意(笑)。

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ゴッホはひまわりばかりを描いていたわけではない [なんとなくエッセイ]

ゴッホはひまわりばかりを描いていたわけではない。オルセー美術館カレンダーの11月の絵は、「ん? ムンク?」ってなゴッホでした(笑)。

 

「ローヌ川の星降る夜」


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『ゴッホ最後の手紙』 [なんとなくエッセイ]

『ゴッホ 最後の手紙』は予告篇で観て、その製作方法はなかなかすごいと思いましたが、ドラマとしては、あまり関心を引かれません。なにより、アルトマン監督の『ゴッホ』(1990年)のゴッホ役、ティム・ロスが、ゴッホを思うと、すぐに浮かんで来るんです(笑)。それと、劇団民芸の、三好十郎作『炎の人』では、滝沢修がゴッホを演じ、耳を切り取るシーンは迫力がありました(といっても、高校生だったので、テレビの舞台中継でしたが)。弟のテオは、内藤武敏が演じ、この二人の交流が中心でした。あと、確か、黒沢の『夢』だったかでは、ゴッホをスコセッシが演じてましたね~。とにかく、麦わら帽子を被って、ひまわり畑で写生してたら、それは、ゴッホですね~(爆)。




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